インプラント保険Insurance

インプラントは保険適用？
健康保険の適用条件

「インプラント治療を受けたいけれど、費用が心配」
「公的な保険は使えるの？」
といった疑問や不安をお持ちの方は少なくありません。当院は患者様お一人おひとりの状況に寄り添い、治療内容だけでなく費用面でもご納得いただけるよう、丁寧な説明を心がけています。
このページでは、インプラント治療と「保険」に関する正しい情報をお伝えします。費用に関する不安を解消し、安心して治療の第一歩を踏み出しましょう。

原則として
インプラント治療は
保険適用外

まず知っておいていただきたい大切なことは、虫歯や歯周病で歯を失った場合のインプラント治療は、
基本的に公的医療保険が適用されない「自由診療」であるという点です。

なぜ自由診療なの？

日本の公的医療保険は、「病気の治療」を目的とし、誰もが最低限の機能回復を受けられるようにするための制度です。そのため、使用できる材料や治療法に厳しいルールが定められています。
一方、インプラント治療は、失った歯の機能回復に加えて、より高い審美性（見た目の美しさ）や快適性を追求する治療と位置づけられています。そのため、公的保険の枠には収まらず、自由診療として扱われるのが一般的です。

インプラント治療に
健康保険が適用される症例

原則は自由診療ですが、ごく限られた特殊なケースにおいてのみ、インプラント治療に健康保険が適用される道が
2012年から開かれました。これは、厚生労働省が定めた非常に厳しい条件を満たす場合に限られます。

生まれつき（先天性）の疾患で、
顎の骨が1/3以上ない場合

生まれつきの疾患が原因で、顎の骨が広範囲にわたって形成不全であるケースなどが該当します。
生まれつき（先天性）の疾患で、
歯が6本以上ない場合

生まれつきの疾患が原因で、永久歯が多数欠損している場合
事故や病気（腫瘍など）が原因で、
顎の骨を1/3以上失った場合

交通事故などの外傷や、がん・腫瘍の切除手術によって顎の骨を連続して1/3以上失ってしまった場合も、保険適用の対象となることがあります。

これらから、保険適用となるインプラント症例は、一般的な「歯を失った」ケースとは
大きく異なる、特殊な状況であることがお分かりいただけるかと思います。

保険で
インプラント治療を
受けられる
医療機関の条件

たとえ健康保険が適用される症例であっても、どの歯科医院でも保険でインプラント治療が受けられるわけではありません。
治療を行う医療機関側にも、厚生労働省が定めた以下のような厳しい施設基準が求められます。

歯科又は歯科口腔外科を
標榜している保険医療機関で
あること
当該診療科に係る5年以上の経験および当該療養の3年以上の経験を有する常勤の歯科医師が2名以上配置されていること
病院であること
当直体制が
整備されていること
医療機器保守管理及び
医薬品に係る安全確保のための
体制が整備されていること

これらの条件を満たすのは、主に大学病院や一部の総合病院の歯科口腔外科に限られます。
そのため、保険適用のインプラント治療を受けるための流れとしては、
まずかかりつけ医からの紹介状を持ち、これらの大規模病院を受診することになります。

民間の生命保険や医療保険の
「手術給付金」は対象になる？

公的医療保険とは別に、ご自身で加入されている民間の生命保険や医療保険について、「手術給付金は受け取れるのか？」というご質問も多くいただきます。
これについては、ご契約内容によって対象となる可能性があります。保険会社のプランや契約時期によって「インプラント手術」が給付金の対象となっている場合がありますので、一度ご自身の保険証券を確認したり、保険会社の担当者へ問い合わせてみることをお勧めします。